今回の計画は、蓮華温泉ロッジが天候によっては開けられないかもしれないので予約は受けられないという事で、テント山行になったため結局３人だけになってしまった。結果的には蓮華温泉は２０日から営業を始めたが、時期的にこのコースはもう少しあとの方がいいかもしれない。

　１９日夜の急行「きたぐに」は超満員で、並んでいた人が自由席lこ乗りきれなくて出発が１０分くらい遅れた。出発まぎわに行ったので、とても乗れそうlこないので寝台車の方lこまわったが、こちらも通路まて満員。なんとかザックを置いてその上に座る事ができた。同じ列車で雨飾山に行ったＫさんのところは糸魚川まてずっと立ちっぱなしだったそうだ。
　大阪駅で偶然、大阪ツアースキークラブのパーティーと合ったが、彼らも蓮華温泉に行く予定だが、まだ営業していないので、明日栂池から電話してみて開いていたら行くとのことだ。
　２０日朝白馬大池の駅で東京からのメンバーと合流してタクシーで栂池スキー場へ。天気予報はあまリ良くな<て心配していたが、けっこういい天気で先行パーティーもいっぱいてしっかりシュプールがついている。ゴンドラ栂ノ森駅からシールをつけて出発。天狗原まではへリスキーもやっていて人がいっばいだ。天狗原から先はほとんどのパーティーは振子沢の方へ行くようで、白馬乗鞍岳へ登る人はあまりいない。頂上近くはクラストしていてシールで斜登行するのlこちょっと苦労する。

　白馬乗鞍岳から大池への下りは露岩が多くてほとんど滑れない。シ-ルをつけたまま岩の間をぬって少しづつ下りていく。白馬大池はまだ雪Iこ覆われていて、大池小屋も半分くらい雪の下だ。大池の横を通って天狗の庭コースの下降点まではゆるいアップタウンでけっこう時間がかかる。こっちのコースにはほとんど来る人はないようで、少し先Iこ１パーティーだけ先行パーティーが見えている。尾根を大きく右に回り込んて、いよいよ滑降開始。天狗の庭の尾根はそれほど顕著な尾根という感じてはなくて、尾根筋も沢筋も同じような急斜面が続いていてコースはかなリ分かりに<い。天気が悪い場合はちょっと難しいと思う。
　最初のうちは、クラストした斜面を慎重に滑っていく。いよいよ広い急斜面でターンしようとすると、突然表面のクラストが割れて、膝までくらい新雪の中に埋まって急ブレーキがかかって頭から雪の中につっこんでしまう。クラストの下はかなリ新雪が深くて、荷物も重たいし起き上がるのに一苦労だ。雪質はアイスバーンからプレー力ブルクラスト、新雪の吹き溜リとめまぐるしく変わって、転んてばかりでなかなか進まない。そのうち下の方からガスも出てくるし、明るいうちに蓮華温泉まで着けるか心配になってくる。何回も転んでいるうちにかなリ疲れてきて、後はターンするのをあきらめてキックターン斜滑降でとにかく下リる。１時間ほど滑った所ではるか下の方に蓮華温泉の小屋が見えてほっと一安心。その後も湿雪に足をとられながら、バテバテでなんとか蓮華温泉Iこ到着。もうテントを張る元気がなくてこの日は蓮華温泉ロッジ泊にする。蓮華温泉は今日やっとヘリが飛んて営業を始めたところだというのに、もう50人くらい宿泊客がいて、他にテントも数パーティーでけっこう人がはいっている。


　２１日は朝からしんしんと雪が降っている。視界も悪いので雪倉岳往復は中止にして、小屋で様子をみることにするが、今日のうちに下山する予定のパーティーはどんどん出発している。９時の天気図をとると、これから冬型になりそうで、明日も回復しそうにないので今日中に下山してしまう事にする。もうちょつと休んていたい感じだが、後の2人は元気で１０時すぎに出発。弥兵衛川は流れが出ているということなので、小屋の中でシールをつけて林道を歩いていく。雪はずっと降り続いていてシュプールもうっすら残っているだけだ。
　角小屋峠からはいよいよ待望の新雪の滑降だ。降リたての新雪が３０ｃｍくらい積もっていて、雪が軽くて昨日よりずっと滑りやすい。角小屋峠の大斜面を気持ち良く滑り下りた後、樹林帯の中も快調で先行パーティーを１０人くらい追い抜く。白池あたりまではたいらな部分がけっこう長くて、新雪の抵抗であまりスキーがすべらずかなリ時問がかかってしまったが、林道にでるとけっこう斜度もあってシュプールの跡をビュンビュン飛ばしてあっというまに木地屋の部落に到着する。
　ここからタクシーを呼んだが、雪が積もっているので来られないという事なので、しかたなく道路の上にうっすら２〜３ｃｍ積もっている雪の上を大所まで滑って、そこから平岩の駅までは歩いていく。午前中に下りた大阪ツアースキークラブのパーティーは平岩まで滑っておりたそうだ。この日は駅で紹介してもらつた姫川温泉で、ゆっくリ露天風呂（混浴）などにつかって休むことになった。
　翌日は予想に反して朝からけっこういい天気lこなったが、これもしかたがない。雪倉岳や朝日岳を登るには、もう1日くらい予備日をとった日程でないとなかなか難しいだろう。

　CL.　松原　　　SL.　長谷部 (モンテローザ山の会)　　 Ｍ.　白津(春風山岳会)